――高松市・一戸建て家財整理――

高松市の静かな住宅地。
その家は、長い時間を丸ごと抱え込んだまま、ただそこに在っていた。

大阪在住のご夫婦と香川在住、二人の姉妹からのご依頼。
一戸建て丸々一軒分の家財整理。
家の中には積み重なった思い出と生活の名残。
そして外には、ブロック、石、植木鉢――
「これは一体、どこから手をつけようか」と一瞬思うほどの量。

けれど、仕事は迷いを見せない。2日間でやり切るだけだ。

結果は作業1日半。人員、車両を考慮しつつ
短いようで、濃密な時間だった。

家の中を一つひとつ空にしていくたび、
空間は軽くなり、
空気が少しずつ変わっていく。

重たい家具を運び出すたび、
埃の向こうから、かつての暮らしが顔を出す。

外に積まれたブロックも、石も、植木鉢も、
黙々と、確実に、片付けていく。
誰も声を荒げることなく、無駄な言葉もなく、
ただチームとして自然に動く。

仲がいい、というより
“信頼が染み込んでいる”
そんな空気だったと思う。

作業が終わり、すっかり綺麗になった家を前にしたお二人は、何度も何度も「ありがとう」と言ってくださった。

「こんなにきれいになると思わなかった」
「こんなに広かったなんて笑」
「スタッフさんの人柄が本当に良かった」
「みなさん仲が良くて、安心して任せられました」

その言葉は、どんな広告よりも、どんな実績よりも、
胸にまっすぐ届く。

家財整理は、ただの片付けじゃない

家財整理は、物を捨てる仕事ではない。

人の時間を、人の歴史を、
そして“一区切り”を丁寧に扱う仕事だと思う。

今回の現場でも、家はただ空になったのではなく、
「役目を終えて、きちんと送り出された」そんな表情をしていた。

またひとつ、いい仕事ができた。
そう思える一日半だった。

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